地域定住支援
地域と学校が連携する
日本語教室



      


 飯田北風の子グループ・長後らんどせる

私たちは横浜市泉区の「いちょう小学校」「飯田北小学校」、藤沢市の「長後小学校」の、外国籍の子どもたちに日本語教育の支援をするために活動しています。この地域は難民定住者子弟も多く、特に日本で生まれ育った子どもたちは一見、何不自由なく日本語を話しているように見えますが、家庭ではそれぞれの母語で会話をしているため、日本語の習得語彙がとても少なく、その影響が教科内容に及び、学力差を生む大きな原因となっています。

例えば数字を学んでも、正しく読めるか、聞き取れるか、書けるか、言えるか。この確認作業が充分でなければ、次のステップにはスムーズに進めません。足し算を理解していても、日本語そのものが充分に理解できていなければ、式として表記できません。

このように、日本語の四技能(読む、書く、聞く、話す)を、薄紙を重ねるように学び、その積み重ねがなければ、子どもたちの教科学習は進まないのです。

私たちの教室は、主に12年生の子どもたちに対して、体系的な日本語の基礎を確実にすることを目標としています。2002年秋から文化庁の事業として始まった横浜市泉区の小学校の日本語教室と、2003年夏に始まった藤沢市の小学校の日本語教室は、教育委員会や学校現場、日本語の専門家(「社団法人 国際日本語普及協会」の先生方)と私たちボランティアが連携しながら運営しています。

授業では国語や算数の教科書を使用し、子どもたちがどこまで理解できているのか探りながら、少しずつ、少しずつ進んでいきます。日付けの言い方なども毎回練習しますが、言ったことを正しく表記できるか、という確認も必要です。

まだまだ時間数も少なく、子どもたちひとりひとりへの対応もこれから考えていかなければならない課題ですが、子どもたちが日本語の理解力を深め、将来の可能性を広げる手助けに、ほんの少しでもなればと思っています。


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